
富国生命保険相互会社
社員70名のナラティブで、社内キャリアを可視化。富国生命が実践するストーリー活用
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導入目的
社内向けの部署合同説明会を実施
イベント当日までに各部署への理解を深めるコンテンツ制作
自分が回りたい部署をイメージできる状態をつくる
主管部署・担当
人事部 副部長 石川 満 氏
人事部 板 宏典 氏
活用施策
リアルのインタビューと社員AIインタビューの併用で、70人分の記事をデジタルコンテンツ化
説明会参加者に向けて、talentbook let(冊子)を配布
来場者は事前に冊子を持参し、各部署への理解を深めた状態で参加
課題
他部署の仕事内容や、社内にどのようなキャリアがあるか見えづらい
初開催のイベント参加者により理解を深めてもらいたい
プレゼンを実施する部長のキャリアや人となりが知られていない
導入の決め手
人によるインタビューと比べ、ローコスト・省人化できる点
セルフインタビュー形式で、担当側の工数を大幅に抑えられる点
制作したストーリーを冊子化して、イベントに活用できる点
成果
70名分のストーリーを約2ヶ月で制作・冊子化
参加者の約7割がイベント前に冊子を閲覧し、各部署への理解を深めた状態で参加
イベント参加前の事前コミュニケーションツールとして機能
役員陣にも冊子が配布され、好意的な反応が得られた
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富国生命保険相互会社(以下、富国生命)は「働きたい会社 業界No.1を目指し、社員一人ひとりの働きがいをつくる」という方針のもと、社内キャリアの可視化に向けた部署合同説明会を初開催しました。事前コンテンツとして、リアルのインタビューと社員インタビューAIの併用で70人分の記事を制作し、talentbook letとして冊子化して配布。当日は参加者の約7割が事前に冊子を閲覧するという手応えを得ることができました。今回の活用方法と成果について担当の石川様と板様に伺いました。
社内にどんなキャリアがあるか、見えていなかった
── 今回、タレントブック・ストーリーを活用した取り組みの背景を教えてください。
▲富国生命保険相互会社 人事部 副部長 石川 満 氏
石川さん:当社は「働きたい会社No.1を目指し、社員一人ひとりの働きがいをつくる」という方針を掲げているのですが、社内アンケートでは「社内にどのようなキャリアがあるのか見えづらい」という声が多く出ていました。これを解決するためのキャリア形成支援として、各部署の説明会を開こうという話が出てきたのが出発点です。
私はもともと30年近く営業・企画・マーケティングの仕事をしてきて、昨年初めて人事部門に来ました。ですので、人事の取り組みもマーケターの視点で考えてしまいます。当社はメンバーシップ型の人事制度ですが、これからはスキルを可視化してマッチングをより丁寧に行っていかなければ、若手の納得が得られないという課題感がありました。
── talentbook let(冊子化サービス)を活用しようと思ったきっかけは。
石川さん:採用チームからtalentbookの紹介を受けたタイミングで、「これはインナーマーケティングにも使えるのでは」とすぐに思いました。実際にアカウントを開設して社員インタビューAIを使ってみると、クオリティコントロールがしやすくて、一定の粒度の回答を引き出せる設計になっている。人間がインタビューするよりもコストがかからないし、セルフインタビュー形式なので担当側の工数も抑えられる。さらに、部署ごとに揃ったクオリティで社員の声が集まってくる。これは活用できると確信しました。
ちょうどその頃、部署合同説明会を初開催するという話が社内であがり、「この冊子を事前に配布すれば、誰がどんな部署で話すかを事前に知れる。登壇する部長のプレゼン準備やモチベーションにもつながる」と思い、talent bookletを組み合わせることを決めました。
部長から先に。70名分を2ヶ月で仕上げた仕掛け
── 具体的な制作プロセスについても教えてください。
▲富国生命保険相互会社 人事部 板 宏典 氏
石川さん:全体の企画・構成は私が担当して、AIインタビューの実務はすべて板にお願いしました。部長クラスは人のインタビュアーに依頼して丁寧にストーリーを引き出し、若手35名分は社員インタビューAIで制作しました。
ポイントは、部長から依頼をしていったことです。部長が快くインタビューに応じてくれていれば、若手も動きやすくなる。まず上長にきちんと依頼をしておくことが、今回スケジュール通り進んだ大きな要因だと思っています。
また、今回の企画は中期経営計画のワーキンググループと人事企画が主体となって動いていることを打ち出したのも効きました。各部門も協力しやすい構造をつくったうえで依頼したことで、納期を守らなかった方はほとんどいませんでしたね。
板さん:AIインタビューの設計には一番時間をかけました。問いの立て方次第で引き出せる内容が全く変わってくるので、かなり練り込みました。その設計がしっかりできてからは、思ったような回答を引き出せるようになって、あとはスムーズに進みましたね。

▲冊子イメージ。実際にイベントで配布した冊子は、QRコードから各社員の記事を読むことができる
約7割の参加者が理解を深め、コミュニケーションを促進
── イベント当日の様子を教えてください。
石川さん:2日間にわたって全34部門長と一部支社長、その若手社員が参加したのですが、非常に盛況でした。参加者が興味のある部署を自由に回るブース形式で、前半は部長による部署説明、後半は若手社員との座談会という流れです。来場者にはあらかじめbookletをお渡ししていたので、事前に部署の概要や担当者の人となりを把握したうえで参加していただけました。
板さん:参加者の約7割がイベント参加前にbookletを通じて記事を閲覧していたようです。「事前に読んで行って良かった」「どんな話が聞けるかイメージできた」という声が直接届いて、やってよかったと感じました。

▲社内向けキャリア合同説明会当日の雰囲気
石川さん:印象的だったのは、複数の部長から「○○さんの記事を読んだよ」という声が上がっていたことです。部長同士でもお互いのことをよく知らない方が多いのですが、この冊子がきっかけで部署を超えたコミュニケーションが生まれていた。単に事前情報を届けるだけでなく、横のつながりをつくるツールとしても機能したなと感じています。
役員会でも冊子をお渡ししたのですが、実際に記事を読んでいただいていて、役員会でも好意的なコメントが出ました。
ナラティブデータベースを活用した次の打ち手へ
── 今後の展開について教えてください。
石川さん:今回の取り組みを通じて、社員一人ひとりが自分のキャリアや仕事への思いを言語化し、それがストックされていくことの価値を実感しました。こうした情報をデータベース化することで、スキルデータだけでは見えない「その人がどんな思いでどのような仕事をしてきたか」というナラティブな情報を組み合わせた、より精度の高いキャリアマッチングが実現できると考えています。
次のステップとして、社内留学制度や手上げ式の異動制度も検討しています。まず社員が他の部署に関心を持ち、「あの仕事もやってみたい」と思えるような土台をつくることがその前提になるので、今回のような取り組みを継続していくことが重要です。
板さん:今回は社内向けイベントを目的とした記事制作でしたが、制作した記事は今後、採用広報としての社外向けコンテンツとしても活用できると思っています。talentbook上でストーリーとして外部に公開していくことで、採用候補者にもリアルな富国生命の仕事や社員の人となりを届けられる。社内向けと社外向けの両軸で、ナラティブを蓄積・活用していくサイクルをつくっていきたいと考えています。
石川さん:今回のイベントが好評だったこともあり、来年も継続する方向で話が進んでいます。今回制作したナラティブを一過性のものにせず、ストックして活かし続けていくことが、人事制度改革を前に進める力になると感じています。
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企業名
富国生命保険相互会社
事業内容
個人・企業向けの保険商品の販売と保全サービス、財務貸付・有価証券投資など
従業員数
13,246名(営業職員10,322名、内務職員2,924名)
※2026年3月末現在富国生命保険相互会社
カテゴリー
タレントブック・ストーリー

