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re:Cultureは、人的資本に投資する企業の変革事例を学び企業カルチャーのこれからを考えるイベントです。

今回、マルハニチロ株式会社で人事部 部長役 ダイバーシティ&インクルージョン室長を務める齋藤 麻里さんにご登壇いただき、総合食品企業としてグローバルに事業展開するマルハニチロの健康経営実施におけるフレームワークやマネジメント体制、具体的な取り組みや現場の声についてお話し頂きました。

本記事では、健康経営のフレームワークや事例を解説いただいたケーススタディと視聴者からの質問を元にしたセッションの模様を中心に写真つきで振り返ります。

■スピーカー
齋藤 麻里
マルハニチロ株式会社 人事部 部長役 ダイバーシティ&インクルージョン室長

1990年入社。冷凍食品事業部配属後、業務用冷凍食品に関わる企画開発、運営、販売に従事。2007年より広報・経営企画部にて10年間CSRを担当。食育・環境活動、地域貢献活動などを確立。2018年より人事部にてダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進。2019年より室長、2022年人事部部長役として、D&I、健康経営、障がい者雇用、人的資本経営などを推進。

■モデレーター
久保 圭太
株式会社PR Table PR室 室長 / Evangelist

北海道札幌出身。二児の父。 PRSJ認定PRプランナー。 ネット専業代理店にて広告企画営業、人事戦略、PRの責任者を経て、2018年よりPR Tableに参画。 カンファレンスやオウンドメディア発信などでPublic Relationsの探究活動を行いながら、コンサルタントとして導入企業様向けのコンテンツ企画・活用支援に従事。 その後、CS組織の立ち上げを経て現職。

健康管理を経営視点で考え戦略的に実践するマルハニチロの健康経営”とは

マルハニチロでは「世界においしいしあわせを」というグループスローガンのもと、健康経営に積極的に取り組んでいます。社員の健康保持増進の取り組みは将来的に収益性を高める投資であると考え、健康管理を経営的な視点から考えて戦略的に実践するために様々な取り組みを推進しています。

re:Culture♯23ではマルハニチロでダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進を指揮する齋藤さんから

・健康経営の推進体制とフレームワーク
・具体的な取り組み事例

をお話頂いた上で、

・マルハニチロとして健康経営/ウェルビーイングをどのように捉えて取り組んでいるのか?
・社内理解を得る工夫と現場の変化
・ウェルビーイング経営に向けた今後の取り組み

の3つのテーマをQ&Aを交えながらお話いただきました。

健康経営をはじめた時、まず作ったのは理解を促すためのフレームワーク

マルハニチロ齋藤氏(以下、齋藤):当初、健康経営をどうやって進めていこうかと考え始めたときに、やっぱり何か示すものがあった方が、誰かにお伝えするときも分かりやすいのではないかということで、フレームワークを作りました。


重点課題として、ハイリスクアプローチ、ポピュレーションアプローチ、コラボヘルスと大きく3つに分けています。

ハイリスクアプローチ
重症化予防、健康診断の事後措置の徹底、メンタルヘルスケアに注力しております。

ポピュレーションアプローチ
具体的な取り組みは後ほどご紹介させていただきますが、食事/運動/睡眠を軸に社員のヘルスリテラシーを向上させる取り組みなどをおこなっています。

コラボヘルスというのは
健康保険組合と協働で、健康経営を推進して健康保持増進に取り組んでいます。

フレームワークと戦略マップを推し進める社内の連携体制

齋藤:社内体制としては、複数の社内組織と連携を図っています。主な運営の組織は人事部・健康推進室になります。健康推進室には、産業医/保健師/臨床心理士の先生がいらっしゃいます。そして、健康保険組合としっかり関わりを持ちながら取り組んでいます。


各種イベントでは、健康保持増進に寄与する事業部署が多くありますので、社内連携をしながら取り組んでいます。他にもアンテナショップが本社にありますので、協力させていただくこともあります。

PR Table久保(以下、久保):人事部だけじゃなく、違う組織を横串で刺して動くプロジェクトって、なかなか関係性をつくるのは難しいだろうと思うのですが、やはり目標やゴールを一つ定めることでうまくいっているのでしょうか。

齋藤:そうですね。関係性を大事にするところが、いろんな取り組みを生み出すことにつながっているのだと思います。みなさんいろいろな業務をされているので、もちろん忙しいのですが、1ヶ月に1回は定例会を実施しています。

そこは報告の場というよりは、いろんな困りごとの共有であったり、やりたいことを提案したり、アイデア出しをする等、有意義な時間になるよう心がけています。

この関係性が本当に多くの成果を生み出す原動力になっているのではないかなと私は思っています。

体と心の両輪を支える具体的な取組事例

ここからは、具体的な取り組み事例をご紹介いただきました。

齋藤:体と心の両輪を支える取り組みに加えて、健康経営と親和性があると考えているD&I推進の要素を取り入れながら進めています。

1:体の取り組み

健康診断は、法令で定められている項目だけではなく、独自に健診項目を追加することで、より充実した健康診断を行っています。健康診断の受診率100%を目標に掲げつつ、その事後処置に関しても個別案内を積極的に行い、二次検診の費用を会社が全額負担するなど数値の改善を進めるべく取り組んでいます。

また、弊社は総合食品企業です。DHAやEPAを含んだ魚を原料にしている自社商品が多くありますので、商品を活用して社員の健康意識の向上や、行動変容につながる取り組みを行っています。

2:心の取り組み

メンタルヘルスについては、ストレスチェックとエンゲージメントサーベイを実施し、職場の改善やフォローの強化を目指しています。また、臨床心理士の面談に関しては、申し込みのハードルが高くなってしまいがちという声が社内からあがっていました。そこで、社員がもっとフラッと立ち寄れてフラットな気持ちで行ける場所にしようという意味を込めて「ココロバ」というネーミングで開設しました。

臨床心理師の先生とお話しする機会を設けることですごく心が和らいだり、気持ちが楽になったりという社員も多くおりまして、このような場があることを積極的に周知しています。

そして、メンタルリスクの高い新卒の新入社員へは学生時代とは環境が変わっていますので、基礎知識と予防方法の習得を目的に、全員、臨床心理師の先生と個別の面談をしていただいています。

メンタルヘルス対策の2つ目として、2021年度から1on1ミーティング「ブカシル」を全社導入しています。

こちらは、メンタルケアの一環として、そして風土醸成という部分もありますが、上司が部下にとってよき対話者であること、“健康面も含めて上司が部下の様子に気を配ることを狙いにしています。さらにメンター制度を導入し、関係性の質の向上、すなわち1次予防に努めています。

このネーミングは、VUCAの時代にまずは上司に部下を知ってもらいたいということで「ブカシル」というオリジナルのネーミングを作りました。


ケーススタディでは他にも多くの具体的事例をお伝えいただきました。

▼アーカイブ配信動画で全編をご覧になりたい方はこちら
https://product.talent-book.jp/event/5921/

パネルディスカッションとQ&A

続けて、ケーススタディを以下3つのテーマで深堀しながら、視聴者のみなさんからの質問にお答えしていきました。

久保:“ウェルビーイング”について、

Q:「企業が目指すウェルビーイングと、個人が目指すウェルビーイングには相違が出てくると思います。企業はウェルビーイングを手段として生産性向上などをゴールとしていますが、一方個人は結果としてのウェルビーイングを目指すことが多いからです。
この辺をマルハニチロさんではどのように折り合いをつけていらっしゃいますか?」

というご質問を視聴者様からいただいています。

齋藤:難しいところですね。やはり会社が求めるものというのは当然あると思います。会社が求めるものと個人が求めるもの、リンクしているところが見えていれば一番いいと思いますが、重なるところが見えにくかったり、折り合いがつかないところもあるかもしれません。

そこでキーになるのがやはり管理職の存在だと思います。


管理職が個人と会社のリンクしているところを本人から上手に自然に聞き出してあげたり、会社の考えや使命・目標を本人に分かるように腹落ちするように伝えてあげる。会社の中でキーマンとして大事な役割を担うのが管理職の存在だと思っています。

新しく管理職になった社員はマネジメントを担う者として必要なスキルを習得してもらうための研修があります。先ほどのブカシルに関しても、「管理職になったから実施してください」ではなく、半日研修を受けて、しっかりと目的や意義、手法を学ぶことになっています。

そういう場で必要なスキルを必要なタイミングでしっかりインプットしてもらい、正しいアウトプットをしてもらえるような教育研修を充実させています。

久保:会社の意図というか、こういうふうにしてほしいという意図と、現場の感じ方がずれがないように1on1のブカシルなどの場で擦り合わせをしているということなんですかね。

齋藤:そうですね。感じ方や受け止め方は人それぞれ、価値観もいろいろあると思います。ですので、一概に一律に型を決めてやるというより、それぞれの価値観をまずは知って受け止めた上で、理解しながらコミュニケーションをとったほうが、結果的には納得度や腹落ち感にもつながるのではないでしょうか。

まず部下を知ろうとする気持ちを持ちながら会話を重ねて「この人の価値観はこうなんだな」というのを知った上で組織として働くことがお互いにとって、チームにとっても大事だと思っています。


その他健康経営やウェルビーイング経営のための具体施策の紹介、視聴者からの質問回答などについてお話いただきました。

ご登壇いただいた齋藤さん、この度は貴重なお話を頂き、誠にありがとうございました!