PR TALK by talentbook

PR実践企業の声や事例から、
アクションの”きっかけ”を生むメディア

talentbook

PR TALKのシェアはこちらから

  • Twitter
  • Facebook
  • LinkedIn
  • LINE

talentbookへのお問合せはこちら

お問い合わせ

PR TALKの更新情報はTwitterでお知らせいたします
フォローはこちら

  • Twitter
  • Facebook
  • LinkedIn
  • LINE
  • COPY

【Case Study編】従業員の行動・意識を変革するコクヨの働き方改革 ー re:Culture #3

re:Culture #3ではコクヨ株式会社より働き方改革タスクフォース タスクフォース長を務める新居臨氏より、「働くという行為をより豊かな体験にしたい」というミッションへのお取り組みを伺いました。

INDEX

スピーカー
コクヨ株式会社 働き方改革タスクフォース タスクフォース長
新居 臨
1975年兵庫県神戸市生まれ。建築構造やデザインに興味を持ち、広島大学工学部卒業後、1998年コクヨ株式会社に入社。インテリアデザイナー・プロジェクトマネージャー・ワークスタイルコンサルタント等、働く環境に関する多様な経験を経て現在に至る。

コクヨの「働き方改革」への取り組み

新居 臨氏(以下、新居):弊社はどんな取り組みをしているのかということをまずお伝えします。まず対外的には2030年ビジョンというものを発表しております。「既存事業についてはもう成長しないだろう」という仮説のもと、これからの弊社の成長のトリガーとしては、海外事業への進出を置いています。

今も進出していますが、新規領域へ大胆にチャレンジをしていくということでもっと成長を進めていきたいと考えています。
今やっているビジネスモデルや、今やっている業務活動をより効率化することだけを目的にした働き方改革ではこの成長は得られないんです。だから、我々は、我々なりの課題を置いて、この働き方改革を進めてようとしています。

具体的にはどういうことかというと、長い歴史の中で良くも悪くも真面目にコツコツやる社風でしたので、いかに大胆にシフトしていくのか。そういったことを会社の文化・風土、様々なことで後押しをしていくということを考えています。私どもとしては、持続的成長の実現のための、あくまで手段として、働き方改革ということを捉えています

具体的にどんな働き方を目指しているのか。こちらの1枚のグラフィックになっています。

これは、実は、私としては非常に大事なものです。弊社の働き方を語る上でとても大切にしているキーグラフィックになります。

よく見ていただくと、私どもの東京本社の社屋の上に、何かが飛んでいますよね。「PLAY WORK」という表現をしました。私たちは、中長期的に、我々の働き方の在り方を「PLAY WORK」という言葉に定めて、これを浸透しながら、どういう意味なのかということをお伝えしています。

その在りたい状態定義として「自律した個人」と、その自律した個人がぎゅっと集まる「柔軟なチームの集合体」、そして「自分たちが楽しく生き、仕事をする」ということを定義づけています。

「PLAY WORK」というと「楽しく働くんだな」「遊びながら働くんだな」みたいな一義的な受け止め方をされると思いますが、オリンピックが良い例かなと思っています。オリンピック100mの選手は、膨大な練習や努力をして、本番に臨んでいると思います。
それが単につらいだけなら、絶対に世界一にはなれないと思っています。そこに自分が在りたい姿を置いてみたり、仲間と協力してその行動が楽しいと思えたり。そういうことを「PLAY WORK」という言葉に込めました。

このグラフィックをよく見ていただくと、歪な感じで並んでいますけれど、これは1個1個の風船を「せーの」で何回も飛ばして、それが一つの柔軟な形に見えるという、この瞬間を切り取ったキーグラフィックなんです。

だから、弊社は在りたい働き方を使うときには、必ずこのグラフィックを使って発信をします。こういうのも、社内を変えていくことにすごく大事なポイントかなと思っています。まだ片思いかもしれませんけれど、そう思います。

働き方改革のフレームワークとは?

具体的なフレームワークは簡単にだけお話をします。働き方改革の施策を検討するまで、当たり前ですが、検討を進めるフレームワークがあると思っています。

まず、何のために変革をするのか。目的ですよね。先ほどお伝えしたように、弊社では、持続的成長のため。
もっと具体的に言うと、効率化よりも、新しいことをつくり出すための文化・風土であるとか、新しいことに時間を使うために既存の時間を少なくしていくであるとか。そういったところを目的と置いています。

目標は何かを定めて、具体的な施策はどういうアイディアがあるのか。最後に、それをどんな時系列でいつまでに何を実現するのかということを会話していきます。少なくとも私どもはそうしてきています。

うちの場合は、ここがタスクフォースとしての役割という話になります。マスタープランをつくったあとで、タスクフォースで何をしますかということを定義づけました。それがこの環境・制度・風土。この三つについての横串の役割を担うということを決めて、今も活動しています。

環境(オフィス・IT)、制度(労働条件・福利厚生)、風土(啓蒙・醸成)ですよね。一般的な企業さまは、環境でいうと主に総務部、制度でいうと人事・HR、風土でいうと経営企画が担っておられると思います。

これをSimple・Fair・Openというテーマをつけて、我々がタスクフォースとして横串でこれらを全部見ているというようなことにチャレンジしています。

具体的な施策。例えば環境であれば、ワークプレイス・ワークスタイル。先ほどお伝えしました、自社の変革活動として、こういうこと。コクヨですので、弊社らしく、場の環境構築みたいなことをトリガーに、様々な取り組みを進めています。

場の特徴として一つだけ端的にお伝えすると、オレンジの四角の囲いは二つあります。

左側のBEFORE、55という数字が囲われています。これまで、私どものオフィス、執務デスクが並んだような1人で業務をする面積が55%の配分でした。基本、オフィスはコミュニケーションのためにあるということで、比率を大きく逆転させて、半分以上コミュニケーションのためのスペースに割り振りました。具体的な取り組みとしては、そのようなことを実施しています。

Fairな部分は、人事制度やテレワーク、福利厚生ですね。

こういうところも、もちろん専門のプロフェッショナルの関連部門と一緒になりながら。全部一人でタスクフォースではできませんので、進めているということになります。

最後はOpen。

我々、文化・風土はどう在りたいのかというと、一言で言うと、風通しの良い関係になりたいなと思っています。イベントの開催も、けっこう積極的にやってきたつもりです。今、コロナでまったくできませんが。あとは、タウンホールミーティング等、経営が現場と直接対話をするということも、近年進めてきています

働き方改革タスクフォースの役割とは?

今、お話をしたように、弊社らしい働き方改革の目的や、タスクフォースの役割を簡単にご紹介しました。働き方改革タスクフォースは、すごい横串機能ですが、いろんなことを縦に繋げたり、横に繋げたりしながら進めています。所属は、私ともう1名、たった2人で社内の企画を運営しています。

弊社:衝撃です(笑)。本当に2名なんですか?

新居:はい。はじめにもお伝えしましたけれど、良くも悪くも古い会社でして。自虐的にお話をしますけど、けっこう縦割の機能が強いんですね。何か大きな経営課題を変革しようとなったときに、なかなか思っているスピードで進まなかったり、思っている方向と違う方向に行くとか、いろんなことがありました。今、どういうことをやりながらやっているかというと、プロジェクトをどんどん生み出すということを意識しながら課題解決を進めています。

タスクフォースを任命してからどんな活動をしてきたか、簡単にご紹介します。一番はじめ、オフィスの移転が終わって、うちの代表から「引き続き、働き方改革をやれ」と言われました。

本当にここに表現させていただいているとおり、結果的に、半年以上遊んでいました。なぜなら、働き方改革は何をしたら良いのか分からないんですよ。一生懸命、勉強はするんです。代表に「どうも、今、働き方改革をして、総労働時間を圧縮したり、雇用の柔軟化が大事ですよ」みたいなことをしたり顔で言うんですけど、ぜんぜん響かない。

「違いますね。考えてきてください」と。本当に、何をやったら良いかも分からないし、何を自分に期待されているのかも分からない。本当に苦悩しながら、半年くらい遊んでいました。

でも、そうしたときに、働き方改革に何を期待されて任命されたのか。今まで良くも悪くも続けてこられた会社の存続に、経営者・経営陣として危機感を感じていて、それをいかに解決したいのかという熱感がやっと理解できました。

じゃあ、働き方改革という役割の中でどんなことを変化させることからはじめて、その変革を進めていけば良いか、ディスカッションするようになりました。我々は、倒すドミノの1個としては「時間の変化」。

これは間違ってほしくなくて。残業、総労働時間を圧縮したいということではない。成長のためにしゃがんでジャンプをするんだ。そのジャンプの筋肉をつけるために時間の使い方を変化させよう。徹底的に働き方にまつわる内容を数値化するところからはじめました。

ちょうど、この頃、私ども、2020年東京オリンピックのサポーターにならせていただくことを決めました。ちょうど19年度、20年度にオリンピックが開催されていることを期待して、僕らはオリンピックのサポーターでもあるし、7月24日の開幕日からまったく出社をしないような働き方をしようと。
そのために19年度は、トライアルという形で変則的な働き方をやろうということをしながら、社内の機運を高めて、すごく楽しい未来を期待していました。

今年度は、皆さんお分かりのとおり、コロナから、事業継続をするためにはどうすれば良いのか。規程がいるぞ。時限規程をすぐに立ち上げろ。労務管理はどうするんだ。組合との交渉はどうしよう。非常に大きな課題がいくつかあり、それらをプロジェクトやコロナ対策本部というものを立ち上げて、皆で連携しながら進んできました。

弊社:これはタスクフォースのチームですか?

新居:タスクから発信した内容もあります。社内的には、コロナ対策本部という非常に大きな塊をつくって、代表がトップに立って施策を緊急検討するという体制をつくりました。今年度は、もう一度、原点に立ち返って。
やはり、経営ビジョンとの連携、事業変革、エンゲージメント、ダイバーシティ&インクルージョンなど、こういったことをしっかりと軸に据えながら。今まで100年は市場に求めていただけましたから、これから100年先も求められるような会社になりたいということです。

最後に、我々が今日お伝えしたかったこと。うちの社内で中長期で起こしたい変化は、個人の視点では、PLAY WORKに代表されるように、より人間らしく生きてほしいし、働いてほしい。組織としては、生き残りのための変革。私どもでいうと持続的成長力の獲得ということかなと思っています。

働き方を通じて、企業活動が多様な人生の新たな社会基盤になるんじゃないかなというふうに思っています。今後、働くということに対する社会的な役割ということも、ますます大きくなってくるのかなと考えています。そこにもしっかり受け止めて、私どもなりの努力を進めていきたいと考えています。
稚拙ながら私どもからの事例ご紹介でした。ありがとうございました。

※後半戦は「【Session編】従業員の行動・意識を変革するコクヨの働き方改革 ー re:Culture #3」をご覧ください