400社以上のクライアントと共に、モバイルを中心に約5000万MAU(Monthly Active User)に上る大規模なインターネットサービスを展開してきた株式会社ゆめみ。
有給休暇を無制限に取得できる「有給取り放題制度」や、業務・自己啓発に関わらず研修や学びに関するあらゆるインプットを無制限で支援する「勉強し放題制度」などユニークな制度やカルチャーで知られている。
求めるITエンジニアなどの採用候補者も含めたステークホルダーに、社員一人ひとりの想いやキャリアを発信する企業ブランディングを目的に2019年にtalentbookを導入。多種多様な「社員の魅力」を伝えるコンテンツをtalentbookでコンスタントに発信している。
今回は、talentbook導入のきっかけや効果などについて、メディアディレクターの大塚 聖夏氏に話を伺った。
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導入背景
・社員個人のブランディングができる情報発信体制を構築したかった
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導入の決め手
・talentbookの思想が課題感とマッチしていた点
・大手有名企業も活用しており安心できるサービスだった点 -
効果
・社員個人のブランディングを行えるようなコンテンツを工数少なく継続的に発信できるように
・採用ツールとの連携により、幅広い採用候補者に記事を届けられるように
・自身の人生や価値観を紐解いた記事が発信されることでインナーブランディングに貢献
・クライアントからの企業理解につながり、より強固なパートナーシップの醸成が可能になっている
INDEX
talentbookで実現したいのは「社員個人のブランディング」
──talentbook導入時の背景や経緯、課題感について教えていただけますか。
大塚さん:導入した2019年当時は、社員一人ひとりの紹介ができるような情報発信の体制を作りたいと考えていました。
talentbookを導入する2019年より以前から、採用広報や社内広報を目的として「社員の経歴や考え方などを紹介する記事」を制作し、コーポレートサイトで公開していました。
しかし、記事を継続的に制作するリソースが乏しく、社内にコンテンツ制作が得意なメンバーが多くない点がボトルネックとなり、定期的な情報発信に課題を抱えていました。
記事を制作するためにはインタビューを行わなければいけませんが、インタビューの実施方法や良質な記事の制作などに注力したいと考えたときにtalentbookという選択肢が生まれました。
talentbookであれば、リソースが足りない時にはプロのインタビュアーやライターに記事の制作代行を依頼することもできます(※制作支援オプション。後述)し、社内で制作を行う場合でも企画のコンサルティングから入ってもらえるのが良いですね。
当時のコーポレートサイトのみで地道に更新していくより効果的に広報活動に取り組めると考えて導入を検討しました。
──そのような背景からtalentbookで社員を主役にしたコンテンツを発信されているんですね。talentbookをお選びいただいた決め手はどんな点だったのでしょうか?
大塚さん:営業いただいた際に、PR Tableのみなさんの言葉がとても信頼できるものだったことです。PR Tableさんのビジョンである「働く人の笑顔が “連鎖する” 世界をつくる」にも表れていますが、社員一人ひとりと向き合う姿勢から、その想いを体現されていると感じました。そのため、他社のサービスと比較検討するようなことはなく、すぐにtalentbookを活用しようと決めました。
また、talentbookが信頼できるポイントとして、大手企業の活用事例も豊富な点が挙げられます。日本を代表する企業が信頼して使用しているプラットフォームという安心感も、talentbookにはありました。
──それから2年以上に渡りご活用いただき非常に嬉しく思っています。talentbookではどのような情報発信をされているのでしょうか?
大塚さん:現時点で公開している記事は35本です。社員それぞれのキャリアや仕事と向き合う姿勢などにフォーカスしたストーリー記事を掲載しています。なかなか発信できなかった「社員の顔」がよりわかるような記事を意識して制作しています。
talentbookを導入した当初は「グループインタビュー」の発信に力を入れていました。
フロントで活躍している営業やPMを務めるメンバーから複数名が登場し、仕事の進め方や関係性がうまく伝わるよう工夫していましたね。
最近は新卒採用に力を入れていく方針ということで、新卒採用時のオンボーディングに活用できるようにと、採用時に候補者が顔を合わせるような中堅メンバーの記事を中心に制作しています。
今はまだ35名分の記事しか用意できていませんが、いずれ社員全員分の記事を公開できるようにしていきたいと思っています。
ちなみに、talentbookを活用していることで、社員の人生やキャリアを棚卸しする機会にも繋がって、社内的にも良い影響が生まれています。
──社員全員の記事を公開するという目標は大きいですね。ここまで徹底的に「人」にフォーカスされているのはどういった理由からでしょうか?
大塚さん:会社の魅力を伝えるためには、社員の魅力を伝えることが大切だと思っているからです。会社を形作っているのは社員の存在です。だからこそ、社員の考え方を知ることは、会社をよく理解するための第一歩だと考えています。
誰がいるのかわからない会社では、採用候補者にとっても、お客様にとっても、不透明な印象を与えるように思っているんです。ですから、弊社と関わりを持つすべての方との関係構築のために、社員の存在を伝えることを意識しています。
──現在はtalentbookをどのような運用体制で実施されているのでしょうか?
大塚さん:基本的な運用自体は私一人で担当しています。インタビューするメンバーのスケジュール調整、インタビューの同席、原稿チェック、写真のやりとりなど記事制作において必要となる一連の流れを担当しています。
ゆめみには採用チームと採用マーケティングチームという2つのチームがあり、採用方針を決めるのが採用チーム、その手立てを検討して実行するのが採用マーケティングチームです。
talentbookを採用のシーンで有効活用するために、採用マーケティングチームと一緒に制作する記事の方向性を固めています。
ストーリーの発信で、リモートワークでも社員同士の相互理解が深化
──実際にtalentbookをご活用いただく中で、価値を感じていただけている点はどういったものでしょうか?
大塚さん:シンプルに「社員に関する良質な記事を継続的に発信できる点」が何よりも大きいと思っています。弊社には専属ライターがいないので、記事を制作する上で「何を訴求するべきなのか」と迷ってしまうことがありました。
そういった際に、記事の方向性を定めて、その軸に合わせてストーリーを描いた記事の制作支援をしていただけることが本当にありがたいです。表現が難しいですが、人の心に残る、いわゆる“エモい”コンテンツが制作できているのかなと思います。
また、記事に登場してくれた社員からも喜びの声を聞く機会も多いです。普段働いているなかで人生や価値観についてインタビューをしてもらう経験ってなかなかありませんし、それが記事として世の中に配信される機会も珍しいですから。
自分自身の歩んできた道が形になって残ることそのものを、喜びとして感じてくれている社員が多いのだなと感じています。
他にも、同じ職場の社員を知るきっかけになるため、記事に登場した社員とは他部署の社員から「あの記事、良かったね」という声が挙がることもあります。
talentbookはリモートワーク中心の弊社で自分のチーム以外のメンバーとの何気ない会話のきっかけになっています。弊社のSlack内で更新のお知らせをすると社員から「読んだよ」と一定数の反応があるので、みんな楽しみにしてくれているのかな、なんて思います。
あとはtalentbook自体のCMS機能も使いやすいです。たとえば、パラメータ付与が簡単にできるのでチャネルごとのPV数や滞在時間などが分析できる点だったり、直感的に操作できるUIなのでとにかく使いやすい。すごく利便性の高いサービスだと感じています。
──talentbookの制作支援オプションを活用いただいておりますが、その価値についてはどうご評価いただいていますか。
大塚さん:導入当初は自分たちで記事を書いて内製できたらと思っていましたが、制作支援オプションを活用することでリソース的な負担が軽くなるので助かっています。記事のクオリティも担保できますしね。
また、時折制作した記事に対して、社員から細かなニュアンスの変更や追加したい内容の相談をもらうなどで大幅な修正が必要になるケースがあるんです。
そういった記事の修正も限られたリソースだと対応が遅くなってしまいがちですが、talentbookのCSチームの皆さんは迅速に対応してくださるのでありがたいです。
──貴社では代表の片岡さんのnoteや自社サイトなど、さまざまな情報発信の媒体をお持ちかと思いますが、talentbookはどのような位置付けでしょうか?
大塚さん:「社員個人のブランディングを行える場所」と位置づけています。
自社メディアとして活用しているものはいくつかありますが、個人のストーリーをしっかりと届けている場所はtalentbookだけなんです。弊社が実践したいブランディングとコンセプトがここまで一致するプラットフォームはないと思います。「社員個人のブランディング」のために活用するという軸はこれからも変わることがないと思います。
特に、これからのゆめみを担っていただけるような新卒の採用候補者が読んでくれて「この人と働きたい」「この考え方が好きだな」と思ってもらえるような記事を届けられる場所に育てていきたいですね。
採用サイトや求人票からもtalentbookのストーリーに遷移させ、求職者に人の魅力を伝える採用広報を実践
──採用候補者に届けていきたいとのことですが、現在、採用のシーンではどのようにtalentbookをご活用いただいているのでしょうか?
大塚さん:弊社の採用サイト「YUMEMILAND」では、「メンバーインタビュー」という項目を用意し、そこにtalentbookのコンテンツを埋め込み、遷移できるようにしています。
YUMEMILANDを訪れて、「もっと詳しい情報を知りたい」と思ってくれた候補者に、talentbookの質の高いインタビュー記事に辿り着いてもらえるような導線になっています。
▲採用サイトにtalentbookへの導線を埋め込み、talentbookの記事に遷移できるようにしている
また、求人票(HRMOS)の中にも、ジョブディスクリプションに合わせて、talentbookの記事ごとのURLを記載しています。たとえば、プロジェクトマネージャー(PM)の求人票には、talentbookに掲載しているPMの記事のURLを数本貼っておき、候補者に業務理解を深めるために読んでもらっています。
大塚さん:そうですね。まさか自分の記事を掲載することになるとは思っていなかったのですが、社員にも楽しんでもらえたようで良かったです。
仲間からは「大塚さんらしさを感じられる記事だったよ」と声をかけてもらいましたね。自分自身としても、普段のコミュニケーションだけでは伝えきれていない考え方やエピソードまで盛り込めた記事だと感じているので、仲間に読んでもらえたこと、記事で話したことを“私らしさ”として受け入れてもらえたことがすごく嬉しかったです。
──公開された記事は社員の方がTwitterなどで積極的に拡散してくださっているように感じています。その理由は何かあるのでしょうか?
大塚さん:日頃から社内で「Twitterは重要なSNSだから活用していこう」と話しているからだと思います。特に弊社で採用機会の多いエンジニアはTwitterアクティブな人が多く、Twitterをきっかけに転職活動をしているという人も少なくありません。
ただ、Twitterでシェアしたいと思ってもらえる記事であることも大切なんです。talentbookの記事は社内のSlackでシェアしたときの反応がとても良いので、みんな楽しみにしてくれています。自分たちの仲間が普段どんなことを考えて仕事をしているのかって、知りたい人が多いのだと思います。
また、talentbookはTwitterでの投稿がしやすく、SNSでの広報活動との親和性も高いと感じています。
興味のある記事であること、そして、その記事が読んでいて面白いと感じられるものであること。この二つの要素が揃っているからこそ、Twitterでのシェアもアクティブに行われている印象があります。
──今後talentbookでどんな広報活動を行っていきたいですか?
大塚さん:引き続き新卒採用には注力していきたいと考えているので、その採用の足がかりとして記事を掲載していきたいです。現在は社員のストーリー記事がメインコンテンツですが、よりバリエーション豊かに記事を発信していきたいなと。
採用マーケティングのチームでは採用に向けた具体的な施策を考えているので、連携してtalentbookの活用方法をさらに検討・実行していきたいです。
──最後に、大塚さんにとってtalentbookを一言で表すとズバリどんなサービスですか?
大塚さん:「コーポレートを支えるサービス」でしょうか。
会社の事業を作っているのは社員一人ひとりなので、人は会社にとってなによりの財産なんです。その財産である社員を表現できるサービスとして、talentbookは本当に私たちの支えになってくれていると実感しています。
──引き続きtalentbookを通じて企業ブランディングの伴走パートナーとしてご支援させていただきます。貴重なお話をありがとうございました!
ー編集後記ー
以前、こちらのイベント「有給取り放題、社員全員がCEO。先進企業「ゆめみ」が描く未来」にて、ゆめみ代表の片岡俊行さんから、「勉強し放題制度」や「有給取り放題制度」などのユニークな制度の裏にあるカルチャー醸成・組織づくりの考え方をご紹介いただきました。
今回のインタビューを通じ、ユニークなカルチャーを形成している「人」の魅力を通じた企業ブランディングの観点で、talentbookの価値を伺うことができ非常に嬉しいです。
大塚さんの言葉にもあるように「社員全員分の記事の公開」を目指して、これからもお力添えさせていただきます。
インタビュー:株式会社PR Table 池野
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