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“人的資本を介した企業ブランディング”が今求められる理由

人的資本経営を掲げる企業が増えている中で、注目されているのが「人的資本」を介した企業ブランディングです。 なぜ人の魅力を発信することが企業ブランディングにおいて有効なのか、データと事例から紐解きます。

INDEX

こんにちは、PR Table 取締役/Founderの大堀航です。

弊社が提供するサービス「talentbook」は名前の通り、タレント、つまり「人的資本」を介した企業の魅力を伝えるコンテンツ発信・ブランディングを根幹に置いたサービスです。
なぜ我々が人的資本を介した企業ブランディングにこだわるのか、どんな効果があるのかこちらの記事でお伝えできればと思います。

1. 人的資本経営を行う上で「人材の対外的な発信」が重要である

▲引用:「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 ~ 人材版伊藤レポート ~」

人的資本経営とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を指します。

2021年に米国証券取引委員会(SEC)による人的資本の情報開示が義務化されるなど、世界的な人的資本の重要性が叫ばれる中、日本でも人的資本経営を掲げる企業が増えています。
特に経済産業省は、持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究を進めており、様々なレポートを公開しています。

たとえば、経済産業省の人材版伊藤レポートには以下の記載があります。

経営陣が率先して、自社の人材や人材戦略がどのように経営戦略の実現、持続的な企業価値の向上につながるのかについて対外的に発信するとともに、ステークホルダーと積極的に対話を行うべきである。
その前提として、経営戦略と自社の人材や人材戦略がどの様に連動しているのか、人材戦略の進捗はどうなっているのかといった人材や人材戦略に関する情報の「見える化」が必要である。

「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 ~ 人材版伊藤レポート ~」

このように、人材や人材戦略に関する情報の積極的な開示、見える化は国が必要であると明言している重要な施策です。
talentbookは人的資本経営が叫ばれるようになる以前の2015年10月から、企業の人材に関する情報発信をコンセプトとしたメディアとして在り続けてきましたが、ようやく時代が追いついてきた感触を抱いております。

2.人的魅力がコーポレートブランドを構成する要素として最も大きい

▲引用:企業広報戦略研究所のリリース

企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」の結果によると、コーポレートブランドを構成する魅力を「人的魅力」「財務的魅力」「商品的魅力」に分類したときに、「人的魅力」が5年連続1位であったとされています。

「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」や「チャレンジスピリットにあふれたリーダー・経営者がいる」、「こだわりをもった社員が品質向上にチャレンジしている」といった点に企業の魅力を感じる上位の項目として挙がっており、優れた財務パフォーマンスや商品のコストパフォーマンスなど以上に、企業を構成する「個人」に魅力を感じていることがわかります。

単に売上が上がっている状態や、商品の品質やコストパフォーマンスだけを追求していれば良い時代ではないことが分かります。
働く社員一人ひとりの魅力を伝えていくことが、企業ブランディングを考える上で非常に重要であると言えます。

3.学生が内定承諾する最大の決め手は「社風・人」である

▲引用:ワンキャリア『「就活終わってどうでした?」先輩たちにホンネを直撃!実は行きたくなかったインターン、内定承諾の決め手まで大公開』

ワンキャリアさんのデータによると、学生が内定承諾する最大の決め手は「社風・人」であるとされています。
最終的な入社の意思決定において、社風や働く人への共感・理解が後押しになることは間違いありません。

ワンキャリアさんとは「いかに社風や人の魅力、働く人のキャリアをオープンに発信していくかが、採用競争力を高める上で重要である」という部分に強いシンパシーを感じており、これまで共催セミナーやイベントをご一緒し、啓蒙に努めてまいりました。

▼社風とキャリアのオープン化についてお話ししたセミナーはこちら

4.社員一人ひとりの“物語を紡ぐ”ことでSDGsやダイバーシティ、経営戦略などの意義が伝わりやすくなる

先ほども人的資本経営が求められているとお伝えしましたが、その中でも多様性(DE&I)推進や働き方改革、SDGsの取り組みなど、企業が伝えたいメッセージは多岐に渡ります。
各社様々なお取り組みをされている中で、どうしても淡々とした文章やプレスリリースで取り組みを発信しても、なかなか読み手に伝わりません。

しかし、実際に取り組んでいる社員の顔や思い、ビジョンが伝わると、非常に共感してもらいやすくなります。

先日、PRストラテジストの本田哲也さん、トヨタ自動車の山口さん、千々岩さんと『ナラティブ×HRを紐解く 〜優秀な人材を惹きつけるナラティブ時代の採用戦略〜』というイベントを開催させていただきました。
そのテーマにもあるように、社員一人ひとりの物語をナラティブに伝えることは企業の広報・PR活動において非常に意義があると考えております。

▼『ナラティブ×HRを紐解く 〜優秀な人材を惹きつけるナラティブ時代の採用戦略〜』のイベントレポートはこちら

talentbook導入企業の、人的魅力の発信に対する考え方

ここまで、人的魅力の発信による企業ブランディングの意義をお伝えしてまいりましたが、まさにこの点に共感して多くの企業にtalentbookをご導入いただいております。

最後になりますが、ご導入いただいている企業の声をご紹介いたします。

本田技研工業株式会社 人事部採用グループ 瀬之口 真理子氏
今後の目標としては、全社員約4万人全てのストーリーをコンテンツにしたいと思っています。何年かかっても、毎日でも発信したいと思うくらいです。
それはやはり、Hondaの魅力は人だからです。優秀な社員も多く、立場や職種の違う人たちが、それぞれの想いで仕事と向き合っています。一人ひとりに必ずストーリーがあると思うし、それを大切にしたいという個人的な想いがあります。
具体的なコンテンツ展開については、イベントレポートを掲載したり、サービスやプロダクトページの記事も掲載できたら良いなと考えています。ただサービスの話をするというわけではなく、やはりここは「人」に焦点を当てて、そこに携わった人のストーリーを中心に展開しつつ、サービスやプロダクトに触れていけたらというイメージです。

100年に一度の大転換期を迎え、多様な人材を仲間に──「人」の魅力を届けることが最高の企業ブランディング

株式会社ゆめみ メディアディレクター 大塚 聖夏氏
現時点で公開している記事は35本です。社員それぞれのキャリアや仕事と向き合う姿勢などにフォーカスしたストーリー記事を掲載しています。なかなか発信できなかった「社員の顔」がよりわかるような記事を意識して制作しています。
talentbookを導入した当初は「グループインタビュー」の発信に力を入れていました。
フロントで活躍している営業やPMを務めるメンバーから複数名が登場し、仕事の進め方や関係性がうまく伝わるよう工夫していましたね。
最近は新卒採用に力を入れていく方針ということで、新卒採用時のオンボーディングに活用できるようにと、採用時に候補者が顔を合わせるような中堅メンバーの記事を中心に制作しています。
今はまだ35名分の記事しか用意できていませんが、いずれ社員全員分の記事を公開できるようにしていきたいと思っています。

社員を通じて”ゆめみのリアル”を伝えるコーポレートブランディング

トヨタ自動車株式会社 人事部 車両系技術人事室 元木洋介氏
talentbookに記事を掲載することで、トヨタはソフトウエアもつくっているという認知は徐々に進んでいるように思います。
毎回、個々の社員のストーリーを記事にして公開しているわけですが、どういう風に紹介すればいいのか、アドバイスもいただけて助かっています。
社員も自分の仕事の魅力を伝えたいと熱が入っています。すでに20人ほど掲載されていますが、若手からベテランまでどの層でもトヨタのなかの共感できるロールモデルを紹介できていると思います。

トヨタがtalentbookと始めた「社員主体の採用ブランディング」の効果とは

いかがだったでしょうか。人的魅力の発信の意義がご理解いただけましたら幸いです。
また、人的魅力を介した企業ブランディングに興味のある方には、ぜひtalentbookをご紹介させていただきたく、お問い合わせくださいませ。

talentbookへのお問い合わせはこちら:https://product.talent-book.jp/contact/