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【YOUTRUST×talentbook】潜在層に届ける新時代の採用手法〜タレントプールと採用ブランディング戦略〜 (転載)

2022年8月8日(月)12:00に開催したYOUTRUST社と共催した「潜在層に届ける新時代の採用手法〜タレントプールと採用ブランディング戦略〜」でお話しした、「転職潜在層」へアプローチするための手法としての、「タレントプールの構築と活用」と「採用ブランディング」についてご紹介します。

INDEX

※本記事はこちらの記事を転載したものになります。

近年、採用活動のオンライン化が進んだことで、多くの候補者と接点を持ちやすくなりました。しかし、依然として優秀な人材を採用することに、課題を感じている企業は少なくありません。こうした課題を解決するために「転職潜在層」へのアプローチが注目されています。

転職潜在層とは「今はまだ転職する気はないが、良い縁があれば転職したい」と考えている層のことです。本当に自社にマッチする人材は、こうした潜在層にいることが多く、すぐに採用に至らなくても候補者とのつながりを持ち続けることが重要視されています。

こうした潜在層との接点を重視し、「採用ブランディング」と「タレントプールの活用」に対して積極的に取り組む企業が増えています。

そこで今回、日本のキャリアSNS「YOUTRUST」を運営する株式会社YOUTRUSTと、採用ブランディングを支援する広報・PR支援サービス「talentbook」を運営する株式会社PR Tableがセミナーを共同開催し、なぜ今タレントプールの活用や採用ブランディングが重要なのかを踏まえ、よくある課題と打ち手についてお届けしました。

本記事ではその内容を一部抜粋してお伝えします。

「良い案件があれば転職したい」そんな転職潜在層が超売り手市場を勝ち抜くポイント

緒方 祥子(以下:緒方):まずは、「採用のオンライン化による影響」についてお話をします。採用を担当されている方であれば、採用市場において「超売り手」の状態が続いているのを肌感覚として理解されているのではないでしょうか。

特にDX・IT人材は有効求人倍率が高くなっていて、技術系の職種は約10倍。つまり、1人に対して約10社から求人が届くという過去最高の数値が出ています。採用市場では企業同士の熾烈な争いが起きている状況です。

そんななか、採用のオンライン化が進んだことで「一度話でも聞いてみよう」とする最初の心理的ハードルが下がり、良い意味で「人材の流動化」が進むようになったと感じています。

ただし、「今すぐ転職をしたい」と考えている転職顕在層は全体の9.5%と、1割にも満たないんですね。これは弊社ユーザーに限らず一般調査をした結果です。

一方で、今すぐ転職を考えているわけではないけれど、何か良い案件があれば転職したいと考えている“転職潜在層”は約6割。つまり働く方のうち、顕在・潜在を含めると約7割の方が、何か良い案件があれば転職してみたいと考えているのです。これは日本にいる1,000名へのアンケート結果ですが、海外でもだいたい同じ比率であることがLinkedInのデータなどからも明らかになっています。

この結果は、採用担当からすると、潜在層をターゲットにすれば今までより7倍も多くの方とお話ができる、採用の可能性があるとも捉えられるので、とても視野が広がるポイントではないでしょうか。むしろ潜在層にも目を向けなければ、「超売り手市場」のなかで自社を選んでもらうのは厳しい、とご理解いただいたほうがいいかもしれません。

私がYOUTRUSTに転職したときも、ほぼ転職意欲はなかったですね。「良い案件があれば…」くらいの潜在層だったので、氷山でいうと水面から下の部分にいた人でした。周りの話を聞いていても、潜在層にいる人が増えてきている印象はあります。

「働く場所」として企業を知ってもらうことが重要。複数のチャネルを使い潜在層へ情報が届く仕組みをつくる

楠 拓也氏(以下:楠):ここからは「採用ブランディング」についてお話します。最近は、リクルーティングから「タレントアクイジション」に考え方が変化してきており、総合的に人を採用するため、採用担当の部署が広報・PRを担うという会社も増えてきました。

その背景には従来の採用方法では、多くの人に認知してもらったとしても、入社につながるのはほぼゼロという状況があるからです。仮に1名したい場合でも、認知の段階で数百人、数千人の人に伝えていかなければなりません。

そこで大事なのが「採用ブランディング」です。自社商品のブランディングに力を入れる企業は多いですが、それだけではなく自社が「働く場所」として認知されることに重きを置く必要があります。

採用ナビサイトやスカウトサイトのような刈り取り型のサービスだけでなく、ブランド広告やオウンドメディア、ブログなど活用し、自社をブランド化して魅力を訴求する会社は増えています。

採用ブランディングのメリットを5つ紹介します。

1つ目が「魅力を感じてくれる人が増える」こと。母集団形成の改善ですね。2つ目は「入社後のミスマッチの緩和」です。そもそも情報がない状態で入社すると、思っていたのと違うと感じ、大きなギャップが生まれてしまいます。事前に自社の情報を知っておいてもらうことは大切です。

入社後のミスマッチが減少すると、「従業員のエンゲージメント向上」にもつながります。これが3つ目のメリットですね。従業員のエンゲージメントが上がると、リファラル採用の活性化も期待できるでしょう。

4つ目は「求める人材からの応募が増える」こと。最初からお互いのミスマッチが少ないので、認知~入社に至るまでの選考の遷移率が改善します。最後は「ネームバリュー勝負からの脱却」で、内定辞退の防止につながります。

こうした採用ブランディング強化のためにすべきことは、企業ブランドの醸成と継続的な情報発信の2つです。

企業ブランドの醸成については、ビジョン・ミッション・バリューの策定、コーポレート・アイデンティティの統一、社員教育の促進などに取り組んでいる会社は多いと思います。とはいえ、その取り組み内容を情報として発信できていない、もしくは中身がまだ確立されていないところが大半ではないでしょうか。

サマリーのような情報は公式HPに掲載している企業が多いのですが、求職者の方々からするとその先が一番知りたいことです。特に潜在層の方々は、まだ転職意欲が温まりきっていない状態なので、もっと組織内部のリアルな部分が知りたいんですよね。そうした情報を継続的に発信していくのが大事なポイントになります。

タレントプールの活用が採用成功のカギ。“今”転職しない候補者とのつながり方とアプローチの方法とは

緒方:続いて「タレントプール」についてお話させていただきます。先ほど楠さんが伝えてくださった通り、採用活動の数は認知から入社までの間に少なくなっているのが現状で、この数をどのようにして担保していくかが今後の課題です。

そこで考えたいのが、認知はしてくれたものの、その後のフォローはできているかどうかです。

まず現状として、自社を認知してくれた母集団に対し、何もアプローチせずに放置している企業は多いです。具体的には、面談で盛り上がった話をしただけで終わってしまい、応募につながらないことや、担当者が異動になって中長期で追いかけていく求職者の情報が引き継がれていないことなどです。

今までの採用手法はいわゆるフロー型。「現在」に特化したものがほとんどだったので、そうではない中長期的にお付き合いする方へのケアが手薄になっています。潜在層が増えている今の時代において、人事・採用担当側の対応スタンスを変えていかなければなりません。

転職が“今”ではない潜在層と、どのようにつながり、どのようなタイミングで再アプローチするか。その鍵となるのが「タレントプール」です。

タレントプールとは、自社の採用候補者となり得る人材のデータベースのことです。候補者とのつながりを蓄積していくだけではなく、その方にとって適切なタイミング・チャネルでアプローチすべきかをサポートしてくれます。この機能をどのように構築し、活用していくかが重要なポイントです。

タレントプールのメリットは大きく2つあって、1つ目は採用の質の向上です。

候補者のプロフィールや面談時期が、“情報”として継続して蓄積されていきます。私も弊社COOが1年半ほど前にカジュアル面談をした方と再面談する機会があったのですが、情報が残っていたおかげで、当時の状況を踏まえた面談ができました。これは候補者にとっても印象の良い体験になり、採用側としても話の質が深められたので良かったですね。

2つ目は工数・費用の効率化です。

潜在層まで目を向けることで母集団が増え、費用を抑えながらより多くの方へのアプローチができるようになります。また、一元管理ができるので、情報を効率よく活用できる状態も維持されます。

タレントプール活用について具体的な事例をご紹介すると、ラクスル株式会社さまですね。転職意欲が全くない方でも、その方の意欲が変わったタイミングでアプローチし、結果的に面談から1ヶ月弱で内定承諾に至りました。

:私も人事をしていた時に痛感したのが、過去の履歴だけで終わらせてしまっている企業がとても多いことです。

たとえば、辞退や組織フェーズ的にまだ採用できるタイミングではなかったなどで、本当は採用したかったけど来てもらえなかった方々が、ずっとタレントプールに眠っているのは非常にもったいない状態です。

高い費用をかけてエージェントへ依頼するよりも、もしかしたらメールを1通送っただけで来てくれていたかもしれないことを考えると、蓄積された候補者リストがたくさんあるのに、そこへアプローチしない手はないと改めて感じます。


※他のイベントのアーカイブ動画は以下からダウンロード可能です。

■登壇者プロフィール

株式会社PR Table アカウントエグゼクティブ 
楠 拓也氏
早稲田大学文化構想学部を卒業後、2015年にエン・ジャパン株式会社に新卒入社。IT領域の人材紹介営業として事業の立ち上げに参画し、マネジメントを経験後、人事部ヘ異動。自社の中途採用や新卒採用でのチームリーダーに従事した後、2020年にPR Tableに入社。talentbookのフィールドセールスとして、顧客への新規提案を経験。2021年10月より現職に異動し、既存顧客への提案・コンサルティング営業に従事。

株式会社YOUTRUST コミュニケーション室 室長
緒方 祥子
東京大学経済学部を卒業後、2013年株式会社リクルート住まいカンパニーに新卒入社。不動産メディアのソリューション営業を経て、2018年にGoogle Japanへ転職。広告営業や電子書籍・ニュースのパートナーシップ業務に携わる。2020年よりYOUTRUSTで副業を始め、翌年同社に1人目の広報PR担当として正社員入社。現在、コミュニケーション室長として、人事・広報領域を管掌。

イベント開催日時:8月8日(月)12:00~ オンラインにて実施