[MyTalent×talentbook]時代はリクルーティングからタレントアクイジションへ 〜転職潜在層への効果的な活用方法とは
MyRefer社と共催した「時代はリクルーティングからタレントアクイジションへ ~転職潜在層への効果的な活用方法とは~」でお話しした、新しい人事戦略である「タレント・アクイジション」の導入や人材を惹きつける「採用ブランディング」の取り組みについてご紹介します。
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ビッグデータ、IoT等の新しい技術やサービスの登場により、エンジニアやDX人材などのIT人材の採用がより厳しさを増しています。企業のDX推進や、情報セキュリティへの関心が高まっていることから、業種問わず、ますます多岐に渡る業界がIT人材の採用を拡充していきたいと考えています。
人材需要が高まる中で「SNS採用・人材エージェント・ダイレクトリクルーティング」といったさまざまな採用施策に多くの企業が取り組んでいますが、なかなかターゲットとなる人材の採用に結びついていないのが現状です。
そのため、先進的な企業では新しい人事戦略である「タレント・アクイジション」の導入や人材を惹きつける「採用ブランディング」に取り組む企業が増えており、タレント・アクイジションや採用ブランディング専任組織が設立されています。
そこで今回、新たにタレント・アクイジションツール「MyTalent」のβ版をリリースしたMyRefer様をお呼びして、優秀人材を採用するために人事・採用チームがアップデートすべき取り組みについてお届けしました。本記事ではその内容を一部抜粋してお伝えします。
人材不足時代が加速する中で、人事が取り組むべき「タレントアクイジション」
MyRefer 近藤(以下、近藤):まず、よく聞く話として、1990年代後半から労働人口は減少傾向にありました。併せて、世界の先進国のなかでもGDPは最下位となっており、労働生産性という点でも低下してきています。
こちらは、2030年までの労働需要に対してどれくらい労働人口が不足するのかというデータになりますが、7073万人の需要に対して労働供給は6429万人と、644万人程度の労働人口が足りないと想定されています。
この人材不足は特定の産業で起きるものではなく、全ての産業を横断して人材不足が起きると考えられています。
その中でも特に顕著なのが、専門的・技術的職業従事者、まさにエンジニアや研究職が212万も不足すると想定されています。現時点でもITエンジニアの有効求人倍率は10倍に達しており、ニーズに対して全く人が足りていない状況であります。
このような優秀な人材の取り合いをする時代では、採用マーケティングや採用ブランディングに取り組み、候補者が検討する段階で自社が想起される施策が重要になってきています。
タレント・アクイジションは候補者を資産化し転職潜在層から戦略的にタレントを獲得する活動と定義しております。短期的に欠員補充を行う従来のリクルーティングとは異なり、中長期的に自社に必要な人材を定義したうえで、戦略的に採用マーケティングを行い、応募・入社へ繋げていきます。
又、優秀な人材は他社からのスカウトや、現職からの引き止めも多いため、辞退になるケースも多くございます。
中長期的に自社に必要な人材を採用するためには、一度辞退になった方であっても、継続的に接点を取り、自社の状況は候補者の状況が変わったタイミングで採用へ繋げる取り組みが重要です。
「タレント」の獲得につながる採用ブランディングとは
PR Table 久保(以下、久保):「採用ブランディング」について私の方からご説明させて頂きます。先ほど「タレント・アクイジション」についてお話しいただく中で、採用ブランディングから採用活動は始まっていると仰っていましたが、実際に採用ブランディングの予算を増やしてきている企業様が増えてきているなと感じております。
採用ブランディングの定義は諸説ありますが、私たちは採用市場において選ばれるブランドとしての魅力を高め、「働く価値のある場」として認識してもらうことと定義しております。
採用ブランディングには「採用」という言葉がついていますが、期待される効果を一覧で挙げてみても色々あるなと感じています。
魅力を感じてくれる人が増えると「母集団形成」にも繋がりますが「入社後のミスマッチの減少」や「従業員エンゲージメントの向上」にも繋がります。どれかひとつだけに効果があるというよりはこれらが有機的に作用してくると考えていただけると良いかなと思っております。
採用ブランディングの全体像としては動画や、社員が登場する記事といった「デジタルコンテンツ」とメディア活用としての「トリプルメディア」を掛け合わせた戦略をまず立てることが重要です。
その上で、顕在層だけでなく潜在層にも情報を届けていくこと、そこにリーチをしていくことでタレントプールの構築につなげていくことが採用ブランディングの役割であると考えています。
近藤:久保さんのお話しを聞いていて、我々のお客様の中でもデータはあるがどのように活用していけば良いかわからないや、誰に対して何のコンテンツを打つのが良いかわからないというお声を聞くので、採用ブランディングをどう作っていくかや、採用チームだけでなく他部署と連携しながら対応していけると良さそうですね。
転職潜在層からアルムナイまで採用活動に活かすタレントプールリクルーティング
近藤:次に「タレントプールリクルーティング」についてお話し致します。先ほどご説明したタレント・アクイジションはリードジェネレーション、リードナーチャリング、リクルーティングの3つの活動に分かれています。タレントプールリクルーティングは認知を獲得してから採用につなげていく継続的な接点を通じた採用活動を指しています。
実際にどのような対象がタレントプールされているかというと、大きく4つに分類しております。細かく4つご説明しますと、1つ目は自社に興味がある潜在候補者です。
オウンドメディアや外部のイベントで登壇されて接点を持った際に採用サイトに応募動線しかないと、その候補者からするともっと知りたいとなりますので、タレントプールにつなげる動線をご用意いただくと良いと思います。
2つ目は、将来のリファラル候補者です。直近では社員の繋がりを通じて優秀な知人の方に声をかける施策も増えていますが、まさにこの点でリスト化しアプローチすることができます。
3つ目は、新卒・中途採用での過去の応募者です。過去にご辞退された方であれば、辞退の理由も明確になっているかと思いますので、どうすれば払拭できるかという点を考えながらアプローチすると良いと思います。
最後に4つ目がアルムナイ社員の方々になります。アルムナイネットワークの構築を通じて、ブランディングやビジネス連携、再雇用をされている企業様がいらっしゃいますが今回の点では再雇用につなげられると思っております。
近藤:実際に取り組む効果として何があるのかですが、主に3つあります。まずは質の高いタレントを、競合とバッティングせずに採用ができるという点です。一般的な手法ですと、よーいどんで顕在候補者にアプローチするので、採用ができないということがあります。しかし、自社のデータベースであれば、採用の必要がある時に能動的にアプローチできるので応募が獲得しやすくなります。
2つ目は採用単価の削減です。やはりエージェントフィーは安いものではないので、自社でアプローチすることができると大幅な削減につながると考えています。
3つ目が特に重要な点だと考えていまして、短期的なメリットもあるのですが、中長期的にいかに優秀な人材をプールをできるかが大事になります。どの職種で何名くらい自社でプールできているかがわかっていれば、自社でジョブが出てきた時にその方々に一斉にアプローチをして採用に繋がり、いわゆる採用のプロセスやリードタイム自体を短くできます。
優秀な形であれば、中長期的な関係構築をしておくことでミスマッチを減らせるので、定着率の改善にもつながると考えています。
※他のイベントのアーカイブ動画は以下からダウンロード可能です。
■登壇者プロフィール
株式会社PR Table PR室 室長/ Evangelist
久保 圭太
2007年アドウェイズ 入社。デジタル広告領域の営業および組織づくりに従事。 2018年よりPR Tableに参画し、カンファレンスやオウンドメディア運営を通じたPublic Relationsの探究活動を行う。PRコンサルタントとして企業様向けのコンテンツ企画・活用支援、CS組織の立ち上げを経て現職。 PRSJ認定PRプランナー。
株式会社MyRefer 社長室 MyTalent Businessグループ チーフ 兼 ソーシング責任者
近藤 歩
2018年パーソルキャリア株式会社入社し、IT/Net領域の人材紹介に従事。 2019年7月よりMyReferに入社し、MyRefer事業のSales、CSを経て、 現在、MyTalent事業のBizdev 兼 ソーシング事業責任者。
イベント開催日時:8月8日(月)12:00~ オンラインにて実施
※肩書き・名称はイベント開催時点のものになります。