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採用のゴールは入社ではなく、輝いて働いてもらうこと。“変化する”企業と学生との関係性 [BWBC#1 セッションレポート]

INDEX

2022年5月18日(水)-19日(木)、BUSINESS INSIDER JAPANとtalentbookの共同プロジェクト『Better Workplace Better Culture』を背景としたオンラインビジネスサミットをメディアジーン社と共催しました。

2日間、計6セッションに渡り、新しい“Relations”を積極的に模索し実践しているビジネスパーソンや経営者に登壇いただき、それに呼応して生まれる企業カルチャーの予兆を探究しました。

本記事では、トヨタ自動車の人事部 人材育成室 室長 笹山 義之さん、本田技研工業(以下Honda)の人事部 採用グループリーダー 三厨(みくりや)敬祐さんを招き、ワンキャリア Evangelist 寺口 浩大さんにモデレートいただいたセッション「“変化する”就活生と大手企業の関係性」の模様を写真つきで振り返ります。

当日参加できなかった方向けにアーカイブ配信も公開してますのでぜひ記事と併せてご覧くださいませ!

▼アーカイブ配信動画はこちら
https://product.talent-book.jp/event/4507/

新卒採用を取り巻く環境はどう変化したのか

▲モデレートを務めたのは、就活生や働く人のクチコミが集まるメディア「ONE CAREER」「ONE CAREER PLUS」を運営するワンキャリアEvangelist 寺口浩大さん

本編に入る前のアイスブレイクとして「そもそも新卒採用の変化について自身のときと比較してどう感じているか?」という寺口さんの問いからセッションがスタート。

2004年新卒入社という共通点がある登壇者のトヨタ笹山さん、Hondaの三厨さんは口を揃えて「当時、インターネットにはまだ表面的な情報しかなく、実態が見えにくいところがあった」と回答。その上で今の学生と向き合う上で感じている変化についてそれぞれ語りました。

「今は情報がとにかく溢れているので、取捨選択が大変だと感じる。また、知識はあってもそれですべて知ったつもりになってしまい、自身のコアとシンクロしているか、真に腹落ちしているかまで行かずに就活を進めてしまっているというケースもあると感じます」(三厨さん)

それに対して笹山さんも「事前の情報が多すぎるとイメージが固まってしまう。正しく、ありのままを伝えていくことがより重要になってきている」と同意しながら自身の考えを述べました。

二人の意見を伺った寺口さんより「こうした変化を捉えられているのかを改めて問い直す場にしたい。時代が変わっているという前提を持ったうえでセッションに入っていきましょう」という言葉でトークテーマへと移りました。

ゴールは“入社”ではなく、生き生きと輝いて働いてもらうこと

1つ目のトークテーマは「新卒採用で今一番注力すべきこと」。

「そもそも採用のゴールは“入社”ではなく、生き生きと働き、この会社に入ってよかったと思ってもらうこと。正しく判断するために、正しい情報を得なければならない。企業もありのままの正しい情報を伝えることが肝要だと感じます」(三厨さん)

▲Hondaの人事部 採用グループリーダー 三厨 敬祐さん

それに対して寺口さんより「正しく」とはどういうことか尋ねると、三厨さんは「Hondaには強みもあれば、他社さんの方が良い部分もある。会社の個性をできるだけダイレクトにわかりやすく伝えるということ」と答え、意見に頷きながら笹山さんも自身の考えを述べました。

「入社したあと、いかにやりたかったことができるかどうか。そしてネット上ではわからないことをいかに直接伝えるかも重要。社員がどんな気持ちで働いているか、そうした背景や思いを、人と人との会話も大切にしながら伝えていきたいですね」(笹山さん)

▲トヨタ自動車の人事部 人材育成室 室長 笹山 義之さん

笹山さんの回答に対して、Hondaで昔から行われてきたミーティング手法である“ワイガヤ”という取り組みを例に出して三厨さんより解説。

「言語化された情報だけだと、行間に込められた思いや背景はやっぱりまだわかりにくい。Hondaでは”仕事の前では平等”という考え方が根付いており、ワイガヤという上下関係なく議論できる取り組みも、記事やHPで知るだけでなく、体験してもらうことを大事にしています」(三厨)

ここで寺口さんより、ワンキャリアで取得した50万件ほどの学生の本音データを元に「『プレゼンターが上辺でなくリアルを自分の言葉で話してくれた』といったクチコミが書いてある企業は、好感度も高く出る」と紹介。「まだ実態を出したがらない企業も多い中で、どうしてお二人はそう思えるようになったのか?」という質問を投げかけました。

「新入社員として入ってきた学生が、ギャップを感じて退職率が上がってしまった時期があった。原因を考えてみると、学生が入社したあとにやりたい仕事ができるかどうかを伝える部分が不十分だったと気づいた。入社ではなく活躍がゴールだとすると、ありのままをお伝えして、本人がやりたいことがやれる環境があると思ったうえで納得して入社してもらうのが最も大事だと思ったんです」(笹山さん)

ここでも、まさに飾らず笹山さんの言葉で背景を語っていただいたのが印象的な回答となりました。

次に、寺口さんよりワンキャリアで取得した学生へのアンケートデータを紹介。学生が知りたい情報の上位として「社風や人」「現場社員の話」そして「社員同士の関係性」があがる一方、「人事の話」は5%程度の割合だといいます。

“どんな人が、どんな気持ちで、どんな関係性で働いているのか”が社風を知るための大事な要素となる。コロナ禍において、それを知りたい声が増えたと感じます」(寺口さん)

理想とのギャップを埋める“余白”を楽しんでほしい

そうした学生の変化を捉えながら「これからの新卒採用はどうなるのか?」という次のテーマへ。

「いずれは新卒採用と中途採用という区分けそのものがなくなるのではないかと思っている。また、AIやDXなど様々な技術革新が進むにつれ、高難度な仕事も人がやるよりもよっぽど早く正確にできるようになるはず。その文脈では、個人のスキルや専門性・思い・志といった、より『個』に焦点が当たる時代になると感じています」(三厨さん)

笹山さんもそれに続き「個人が何をしたいのか、情熱を強く持って、世の中に貢献したいという思いが重要」と語りました。

すでにエンジニアの採用で学校推薦をやめて、学歴・年齢関係なく思いを重視するようにしている。たとえば18歳でも既に思いを持ってアクションを起こしている方や、少し寄り道をして20代後半になってから応募される方もいる。自分のためでなく、誰かのために動いているかどうかが重要だと感じます」(笹山さん)

二人のお話しを受けて寺口さんは「お二人とも上辺じゃなく、本当に思ったこと言っていると目から伝わってくる」と語り、「人間的に魅了されるかどうかは採用の場でも一緒。未来をつくる意志のある人と同じ視座でいれる人が採用担当にいないといけない」と語りました。

次に「現場社員への協力の仰ぎ方」について話題が移ると、三厨さんは「現場からどういうことを言えばいいか尋ねられても『分からないこと以外は何を伝えてもらってもいいですよ』と伝えるようにしている」と話し、コントロールできないからといってNG質問などを設けてしまうことで、ありのままが伝わらないことを注意点として挙げました。

寺口さんより“学生が魅力を感じる企業の共通点”として「多様な人が色々なことを言っていても、共通の軸があると感じること」と紹介し、まさにトヨタウェイやHondaフィロソフィーなどの理念が両社とも現場に根付いているからこそ、多様な人が会社のことを語れるのだろうという納得しました。
また「理想と今のギャップをありのままに伝えるので、それを埋めるために働いてほしい」と笹山さんが語ると、「余白がないと働き手として入る意味がない。夢や未来に対するギャップが、キラキラした学生さんにはプラスに映るのだろう」と寺口さんがまとめました。

自分にとって“いい会社”を見つけるのが就活

残り時間も迫ってきた中、話題は「学生と社会人との関係性」へ。

「夢や思いは、いろんな大人と触れ合うことで醸成されたり変わっていくもの。だから早いうちから多様な大人と出会う経験が大事。高校や大学と一緒にキャリア教育をしている中でも、その重要さを感じています」(笹山さん)

「学生起業も増えているし、学生と社会人の境目もどんどんなくなってきている。むしろ社会人になってからも学生(学んで生きる)だと思っている。自分の反省も含め、むしろ社会人になってからの方が学び続けることが多いんじゃないでしょうか」(三厨さん)

寺口さんより「大学生に対して、もったいないと感じていることやアドバイスなどあるか」尋ねると

「周りの情報に徒に影響され過ぎてしまい、自分自身がどうなりたいのかわからなくなっている」と三厨さんが語り、笹山さんは「自分はこうだと決めつけてしまっているケースがあるので、ぜひ自分に向き合って、自分の可能性を広げてほしい」と語りました。

一方、寺口さんは「今の学生は、TikTokやInstagramで最初から世界大会に出ないといけないから比較の対象が広がりすぎている。オープンになりすぎてて、比較疲れしているのでそこを解きほぐしてあげることも先に社会で働いている人たちの責務なのかもしれない」と学生に寄り添った意見を述べました。

「世間が言う“いい会社”が、自分にとっての“いい会社”かどうかわからない。まずは自分を深く知り、”その自分が生き生きと輝ける場所はどこなのか”という観点で、自分のための就活をしてほしいですね」(三厨さん)

企業同士がノウハウや悩みもオープンにする関係性へ

最後に本日の総括として、寺口さんより「視聴者の方が今日からでもできることはあるか」という問いを投げかけ、登壇者ひとりずつメッセージをいただきながらエンディングへ。

笹山さんは「『改善に失敗はない』ということをよく言っている。変えることは怖いが、失敗でやめてしまうから失敗。良くなるまで変えれば失敗はない。小さな変化をやり続ける、変え続けることが重要かなと思っている」と力強い激励の言葉をいただきました。

三厨さんは「実は笹山さんにはよく情報交換や相談に乗っていただいており、常で本音で話し合える関係を築かせていただいている」と二人の関係性に触れながら、「すぐにできるアクションとしては、“悩みを相談する相手の幅を広げてみる”こと。それぞれの会社には個性がありますので、”越境学習のような観点で、個社同士がよりオープンになっていく”ことで、新たな気づきや発想が生まれるのではないかと思います」とお話しいただきました。

寺口さんからは最後に「ノウハウを隠し持っている場合じゃない。勉強になっただけでなく、もう一回頑張ろうと勇気をもらえた。改めてみんな繋がりあってオープンマインドでやっていきましょう」という激励のメッセージをいただき、2日間6セッションに渡るサミットを締め括りました。

登壇いただいたトヨタ自動車様、Hondaで「働く人」の思いやストーリーは、talentbookで公開しておりますので、ぜひ興味を持った方はこれを機にご覧いただければと思います。

▼トヨタ自動車さまストーリー
https://www.talent-book.jp/toyota

▼Hondaさまストーリー
https://www.talent-book.jp/honda

笹山さん、三厨さん、寺口さん、この度はご登壇いただき誠にありがとうございました!最後に皆さん素敵な笑顔で一枚。

本セッションの様子は動画でもご覧いただけます!

▼アーカイブ配信動画はこちら
https://product.talent-book.jp/event/4507/


■登壇者プロフィール

笹山 義之
トヨタ自動車株式会社 人事部 人材育成室 室長

2004年にトヨタ自動車に入社。技術管理部でR&Dエンジニアの配置・育成・評価を担当した後、海外人事分野で海外事業体の再編成に取り組む。2013年から中国・北京にて中国地域人事施策に従事。2017年帰国後は人事制度改革のプロジェクトリーダーを担当。2021年より現職。

三厨 敬祐
本田技研工業株式会社 人事部 採用グループリーダー

2004年に新卒入社。四輪の製作所や研究開発拠点・本社および北米駐在において人事・労務・人材育成・採用を幅広く経験。2021年4月より現職となり、全社新卒・キャリア・障がい者採用のグループリーダーを担当。

寺口 浩大
株式会社ワンキャリア Evangelist

1988年兵庫県生まれ。京都大学工学部卒業。就職活動中にリーマンショックを経験。メガバンクで企業再生やM&A関連の業務に従事したあと、IT広告、組織人事のコンサルティングなどの経験を経てワンキャリアに入社。現在は仕事選びの透明化と採用のDXを推進。「ONE CAREER PLUS」リリース後、キャリアの地図をつくるプロジェクトを推進。専門はパブリック・リレーションズ。