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お役立ちコラム

2025.10.14

100のロールモデルが組織を変える瞬間を目撃した

- 富士通「全員参加型DX」イベントで感じた、物語が持つ変革の力 -

著:talentbook株式会社 共同代表取締役 大堀 航


事業内容 

ITサービス事業、社会インフラ事業

従業員数

単独22,036名(2023年3月末現在)連結118,527名(2023年3月末現在)

 

「一人のキャリアが、誰かの人生を動かす。」

これは私たちtalentbookが大切にしている信念です。そして2025年9月25日、富士通様のイベントに参加して、まさにその瞬間を目の当たりにしました。

 

「フジトラをもっと広げたい」リアルだからこそ伝わる熱量

富士通のUvance Innovation Studioで開催された「社員一人ひとりの行動変容で会社は変わる?全員参加型DXの"リアル"を100の変革ストーリーで紐解く」というイベント。

事前にtalentbookの記事でお二人のことは知っていましたが、実際に現DX Division長の澤村俊裕さんと前DX Division長の原博樹さん(現CRO Division長)のお話を直接伺うと、記事では伝わりきらない熱量を感じることができました。

澤村さんが営業からDX Division長へのキャリアチェンジを遂げた背景にある「フジトラを全社でもっと広げたい」という想い。その体験が現在のキャリアにつながったというストーリーは、まさに「一人のキャリアが、誰かの人生を動かす。」を体現していると感じました。

▼全員参加型DX「フジトラ」を率いるトップが明かす。全社変革を動かす仕掛けと秘訣とは

https://www.talent-book.jp/fujitsu/stories/59625

フジトラ変革プロジェクトは手探りから始まった

 

「最初はフジトラが何をするか決まってなかった」 ── 原氏はプロジェクト立ち上げ時の率直な心境を振り返りました。2020年、ジョブ型導入以前の、縦割りや年功序列といった従来の組織構造が残る中で始まったフジトラ(富士通の社内変革プロジェクト)は、まさに手探りの状態からスタートしました。

しかし、半年間のトライ&エラーを重ねる中で、一つの重要な発見がありました。それは 「やってくれた人にフォーカスする」 ことの力です。上司への共有、talentbookでの記事掲載、社内報への掲載など、挑戦した社員を積極的に表彰・発信することで、有志であるフジトラクルーの情熱と意志が組織全体に波及していったのだそうです。

特に興味深かったのは、100名のtalentbookストーリーをAIで分析して導き出された5つの成功要因です。

 

  1. 自分ごと化とオーナーシップ
  2. 小さな成功体験の積み重ね
  3. 対話と感情の共有
  4. 越境により拡大する視野・視座
  5. 挑戦を後押しする風土・上司

 

これらの要因を見ていると、まさに「ロールモデルの力」が組織変革の触媒となっていることがよく分かります。先輩社員の体験談が後続の社員に新たなキャリアの可能性を示し、「自分にもできるかもしれない」という挑戦意識を醸成している。データドリブンなアプローチで組織変革の本質を捉えているところに、富士通らしさを感じました。

 

  

talentbookを「誇りを持って語れる場所」に

 

今回のイベントで最も感動したのは、talentbookが単なる情報発信ツールを超えて、富士通様の組織変革において重要な役割を果たしていることでした。

既に100記事以上が公開され、社員の方々から「talentbookに出たい」という声が高まっているというお話。「talentbook導入企業で1番の記事本数を目指したい」というフジトラ責任者の想い。これらは、社員の皆さんにとってtalentbookが「誇りを持って語れる場所」になっていることを示しています。

そしてその効果は社内にとどまりません。社員の方々のリアルなストーリーが外部に発信されることで、「この会社で働きたい」という共感を生み出していく。インターナルブランディングが自然と外部への魅力発信にもつながっているのです。 

 

▼富士通のtalentbookページには100名のロールモデルが掲載されている
https://www.talent-book.jp/fujitsu

 

日本で1番、社員のストーリーを公開している会社へ

 

イベントの最後に、私も少しお時間をいただいてお話しさせていただきました。その時に私がお伝えしたのは、変革するには一人ひとりの行動があり、一人ひとりの行動には物語があるということ。その100人の物語が、富士通の中にいる一人を動かしていく。まさに今日のイベントが「震源地」になった瞬間を目の当たりにしたという感動でした。

正直に申し上げて、このような取り組みを実践している現場にこれまで参加したことはありませんでした。だからこそ非常に感動しましたし、この取り組み自体を多くの企業の皆さんに知っていただきたいと強く思いました。

記事で読むのと直接話を聞くのとでは全く違う熱量を感じる。これは、単なる情報発信を超えた「体験の共有」こそが真の変革を生み出す原動力となることを改めて確信させてくれました。

これからも100人、200人、300人、400人と一緒にストーリーをつくり、日本で1番社員の方々が登場している会社になっていただきたいです。一人ひとりのキャリアストーリーが、次の誰かの人生を変えていく。そんな循環を、これからも一緒に作り上げていければと思います。

社員一人ひとりが主役となる「全員参加型DX」の実現において、社員の物語を発信することがいかに強力な変革の原動力となり得るかを実証することできました。本当に貴重な機会をありがとうございました。

大堀 航(おおほり こう)
talentbook株式会社 共同代表取締役。「一人のキャリアが、誰かの人生を動かす。」を信念に、社員のロールモデルを発信する採用プラットフォーム「talentbook」を運営。

https://www.talent-book.jp/talentbook/stories/58604


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