
2025.10.30
事業内容
従業員数
システムインテグレーション事業、サービス事業、基盤ソフトウェア開発事業、機器販売
12,497名(2025年3月31日時点)
事業内容
ITサービス事業、社会インフラ事業
従業員数
単独22,036名(2023年3月末現在)連結118,527名(2023年3月末現在)
導入目的
キャリア採用における企業の認知度向上
実施施策
戦略策定、記事制作、活用、広告配信、分析、イベント
主管部署・担当
HR部門 HR統括部 主任 甲地 康将氏
課題
導入の決め手
「人」にフォーカスしたコンテンツを作成できる点
記事制作をトータルでサポートしてくれる安心感
外部だけでなく、社内にも良い影響が期待できた点
内定者から「記事を見て入社を決めた」という声があがった
会社の雰囲気や働き方への理解が深まり、認知度が向上した
作成した記事や写真が、社内のさまざまな場面で活用されている
キャリア採用の本格化に伴い、「候補者に魅力が伝わるコンテンツが少ない」という課題に直面していたNECソリューションイノベータ株式会社様。同社はtalentbookを導入し、質の高いコンテンツを蓄積する一方、広告やイベントといった外部施策と連携させることで採用力を向上させました。その戦略の全貌と、導入によって得られた価値について、採用ブランディングを牽引する甲地 康将氏にうかがいました。

甲地 康将氏
──talentbook導入前、採用チームとしてどのような課題を感じていらっしゃいましたか?
甲地さん:新卒採用には長年取り組んできたのですが、私たちがtalentbookを導入した当時は、キャリア採用に本格的に力を入れ始めてまだ2年ほどの時期でした。そのため、キャリア採用の候補者に私たちのことをお伝えするためのコンテンツが少ないのが一番の課題でした。特に社員のリアルな働き方や雰囲気、NECソリューションイノベータに入社するメリットは何かを伝える手段がなかったのです。
自社でオウンドメディアを立ち上げる構想もありましたが、ゼロからではノウハウもなく、時間もかかるため、非常にハードルが高いと感じていました。
──そんな中なぜ、talentbookを選ばれたのでしょうか?
甲地さん:複数の選択肢を検討しましたが、talentbookは「人」にフォーカスしたコンテンツを得意としており、私たちの課題に最もフィットすると感じました。決め手は大きく3つあります。
1つめは、質の高い記事制作をプロに任せられる「制作支援」の存在です。社内で執筆するのは技術的にも人員的にも難しいと感じていたため、記事作りをトータルでサポートしてくれるのはありがたかったですね。
2つめは、コンテンツを作るだけでなく、広告配信やQiitaでのイベント開催といった「拡散メニュー」が充実していたことです。「作る」と「届ける」をワンストップで支援してくれるパートナーとして、非常に心強く感じました。
そして3つめが、他社の事例です。社外への発信だけでなくインナーブランディングにも活用できると知り、社内にも良い影響が広がる可能性があると感じたのも理由の一つです。

──導入から約3年で90本近い記事を制作されています。どのように企画・人選を進めているのでしょうか?
甲地さん:主に3つの軸で進めています。1つめは、各部門の人事担当者(HRBP:ヒューマンリソースビジネスパートナー)からの推薦です。現場をよく知る彼らから、「ぜひ社外に紹介したい」という魅力的な社員を挙げてもらいます。2つめは、私たち採用側からの指名です。募集中の求人ポジションに合わせて、「この部門の、この役職の人に話を聞きたい」と具体的な条件を提示して候補者を探します。
そして3つめが、社内コミュニティでの公募です。技術系のスレッドなどで「こんな企画に協力してくれる方はいませんか?」と呼びかけることもあります。エンジニアの中には、これまで自分の仕事を社外に発信する機会がなかった方も多く、「こういう機会はありがたい」と協力的に参加してくれるのが嬉しいですね。
──talentbookの「制作支援サービス」をご利用いただいていますが、どのようなメリットを感じていますか?
甲地さん:私たちが書くよりも構成がしっかりしていますし、何より私たちがインタビューするよりも、第三者が介在することで社員がより率直に本音を語ってくれる点です。人事の私には言いにくいようなことも含めて本音を引き出してくれるため、記事に深みと広がりが出ると感じています。完成した記事をご家族や友人に見せる社員もいると聞いており、仕事への誇りや、会社へのエンゲージメント向上にもつながっていると感じます。
──記事で使用する写真もtalentbookの「スチール撮影サービス」をご利用いただいていますね。
甲地さん:スチール撮影の効果は、とくに広告で顕著に現れました。プロが撮影した写真は、やはり訴求力がまったく違います。バナー広告のクリック率など、目に見える形で効果を感じています。写真は社員からも非常に喜ばれていて、社内ツールのアイコンなどに活用してくれています。
──記事が増えてきた中で、候補者に見やすく届ける工夫はされていますか?
甲地さん:talentbookの「ブック機能」を活用しています。単に事業部ごとで記事をまとめるだけでなく、「自分らしいキャリア・働き方特集」や「地域密着ではたらく」といった、候補者の興味に合わせた独自の切り口でブックを作成しています。これにより、候補者の方が自身の関心に合わせて、複数の社員のストーリーを回遊しやすくなり、企業理解を深める一助になっていると感じます。
──候補者の方へはどのようなタイミングで記事を共有されていますか?
甲地さん:採用管理ツール(ATS)から採用候補者へ送る案内文に、talentbookの企業ページのURLを載せています。ポジション数が多いので個別の記事を送るのは難しいのですが、いつでもインタビュー記事を見てもらえるようにして、会社の雰囲気を知ってもらうきっかけにしています。
──蓄積した記事をフックにした広告配信や、talentbookからご提案させていただいたQiitaでのイベント開催など、外部へのアプローチも積極的に行われていますね。
甲地さん:talentbookもQiitaでのイベントも、まずは当社のことを知ってもらう「認知度向上」が主な目的で、あくまで応募に至る前の段階での認知を広げる役割として位置付けています。
とくに、イベントでは広告だけでは伝えきれない、多様な働き方ができる実態を周知できたのが良かったですね。たとえば、SIerは客先オフィスでの勤務が基本というイメージが根強く、当社に対しても同様の印象を持たれがちでした。しかし、イベントを通じて柔軟な働き方が可能である実態を伝えられたのは、大きな手応えでした。実際に、参加された方からのコメントもポジティブなものが多く、非常に良かったと感じています。

──ここまでの活動を通じて、どのような成果を実感されていますか?
甲地さん:最も大きな価値を感じているのは、やはり会社の認知度が向上したことです。これまで外に見せる手段がなかった社員のリアルな働き方や会社の雰囲気を伝えられるようになり、「NECソリューションイノベータはこういう会社なのだ」という認知は非常に広まったと感じています。
その上で、選考にも具体的な効果が出ています。内定を出した方から「talentbookの記事を見て会社の雰囲気が分かったので、入社を決めました」というコメントをいただいたこともあり、企業理解を深める上で役立っていると実感していますね。
また、社内への影響も感じています。完成した記事を部門内で「社員の活躍事例」として使ってもらったり、社内ニュースで取り上げてもらったりと、二次的な活用も生まれています。
──最後に、今後の展望についてお聞かせください。
甲地さん:私たちタレントアクイジショングループの役割は、会社全体の採用目標を達成することだけがゴールではありません。本当に重要なのは、各部門が真に求める人材を獲得するために、私たちが企画を立て、現場の採用活動を後押ししていくことだと考えています。
その観点からも、今後はtalentbookからの流入をもう少し増やしていきたいですね。今は認知向上のツールとして満足していますが、この先の応募につながるような仕掛けが何かあると、さらに嬉しく思います。そして、それらの活動を通じて、各部門が本当に求める人材の採用を後押しする企画を、これからも展開していきたいです。
▼NECソリューションイノベータ株式会社様のtalentbookページはこちら