2025.4.17
事業内容
従業員数
普通銀行業務(預金・貸出・為替・投資型商品の販売業務、金融商品仲介、相続関連業務、投資銀行業務など多様化するニーズに対する幅広い金融商品・サービスの提供)
3,921人(2024年3月31日現在)
事業内容
ITサービス事業、社会インフラ事業
従業員数
単独22,036名(2023年3月末現在)連結118,527名(2023年3月末現在)
導入目的
新卒採用、キャリア採用における潜在層への接点拡大や発信力強化、インナー向けのロールモデル発信強化
実施施策
戦略策定、記事制作、活用、分析
主管部署・担当
人財部 部長 清川 大輔氏
人財部 DEI推進室 アシスタントリーダー 石渡 加奈子氏
課題
行員のキャリアオーナーシップを促進するため、魅力的なロールモデルやキャリアパス事例、数あるキャリア実現支援制度の活用事例の発信を強化し、一人ひとりがキャリアビジョンを主体的に描く後押しを実現したかった
導入の決め手
取材から掲載までの期間が短く、少ない工数で鮮度の高い情報を発信できるため、情報発信のスピードの向上が見込めた点
制作した記事を他の広報施策にも活用でき、採用広報の効率化も可能になると感じた点
社内外問わず多くの人が自由に気軽に閲覧できる環境設定である点
一定数の内定者が「talentbookが志望度を高めるきっかけになった」と回答
横浜銀行は、「地域に根ざし、ともに歩む存在として選ばれるソリューション・カンパニー」を長期的なビジョンとして掲げています。その実現には、ソリューション・ビジネスを支える人財の確保が不可欠と考え、新卒・キャリア採用のブランディング施策としてtalentbookを導入。
その後、どのように活用し、どんな成果が生まれたのか、人財部 部長 清川 大輔氏、人財部 DEI推進室 アシスタントリーダー 石渡 加奈子氏にお話を伺いました。
──talentbook導入時の課題について教えてください。
清川さん:横浜銀行では、「地域に根ざし、ともに歩む存在として選ばれるソリューション・カンパニー」を長期的なビジョンに掲げています。その実現には、ソリューション・ビジネスを支える人財の確保が不可欠であり、採用の強化が求められていました。
一方で、採用を取り巻く環境は、売り手市場や就職活動の早期化、採用手法の多様化等、年々競争が激化し、当行への応募者数は減少基調が続いていたことから、銀行業界や当行に興味を持っていない学生や転職希望者にも、「当行で働くことの魅力」「働く行員の人物像」をしっかりと伝え、母集団形成を強化する必要がありました。
また、若手行員のキャリアデザインに関する悩みも課題でした。身近にロールモデルがいなかったり、複線型キャリアパスが可能な人事制度で、行員の「キャリアオーナーシップ」を促す必要があるなどの課題がありました。そこで、ロールモデルやキャリアパスの発信を強化し、制度活用の促進やキャリアビジョンの明確化を支援したいと考えていました。
──さまざまなツールがある中で、talentbookを導入した決め手は何だったのでしょうか?
清川さん:talentbookではSNSやパートナーメディアで記事が紹介されるため、採用潜在層にも効率的にアプローチできる点が非常に魅力的でした。
また、取材から掲載までの期間が短く、少ない工数で鮮度の高い情報を発信できるため、採用活動における情報発信のスピードを向上できます。さらに、制作した記事を他の広報施策にも活用できるため、採用広報の効率化も可能になると感じました。
──記事制作ではどのようなことを意識されていますか?
清川さん:私たちが最も重視しているのは、環境の変化を踏まえたテーマ設定と、多様な人財の登用です。銀行業務の幅広さやキャリアパスの可能性、各業務の魅力ややりがいに加え、各種制度を活用してキャリアを築く行員の姿などを積極的に発信したいと考えています。
石渡さん:採用業務と並行して進めるうえで、記事制作のスケジュール管理も重要です。当行では半期ごとに計画を立て、新卒採用向けには学生が求める情報を、キャリア採用向けには制度活用者やアルムナイネットワークを活用した復職者のインタビューなどとし、テーマが重複しないよう調整しています。
また、状況に応じてスケジュールを柔軟に見直し、その時々の旬な情報をタイムリーに発信することを意識しています。さらに、年齢・性別・職務の異なる行員を登場させることで、多様な求職者に響くコンテンツ作りを心がけています。
──新卒採用の中で記事をどのように活用されていますか?
石渡さん:新卒採用では、ATS内のマイページにtalentbookのURLリンクを掲載し、それらの登録者へは定期的にメールで記事を紹介しています。新卒採用では学生との継続的な接点づくりが重要なため、イベント告知や応募案内に加え、記事紹介が新しいコミュニケーションの手段になっています。
また、採用Instagramでも記事を紹介しています。当行では週1回程度の投稿を目標にしていましたが、継続的なコンテンツの企画・発信が課題でした。その解決策として、talentbookの記事を紹介することで、定期的な発信と工数削減を実現しています。
さらに、内定者フォローにも活用しています。人事制度や銀行業務の幅広さを伝え、キャリアプランを考えるための材料として提供しています。
──キャリア採用ではいかがでしょうか。
石渡さん:キャリア採用では、エージェントや候補者に対し、興味や関心に応じた記事を紹介し、個別最適化を図っています。また、新卒採用同様、ATS内でも記事の連携を行っています。さらに、退職者向けのアルムナイネットワークでも、コミュニケーションページでの定期的な情報発信を行っています。これにより、継続的な接点を確保し、関係性の維持につなげています。
──talentbookを活用し始めてから変化したことや改善された点があれば教えてください。
石渡さん:新卒採用では、導入初年度のATS内のマイページ登録者数およびエントリーシート提出数がそれぞれ前年比21%増加となりました。とくに女性のエントリー数が増加傾向にあります。社内制度を活用する女性行員の記事を通じて、ワークライフバランスを両立できるというイメージが視覚的にも広がったことが要因の一つと考えていますね。
ずっと減少傾向にあった母集団やエントリー数が導入後にV字回復しており、広報戦略のひとつであるtalentbookの活用が、同時期に注力したSNSやYouTube戦略等とともに、母集団形成において成果を上げていると感じています。
また、一定数の内定者が「talentbookが志望度を高めるきっかけになった」と回答したアンケート結果も出ています。これまで、合同説明会やオープン・カンパニーに参加した方にも定期的に記事を共有し、継続的な接点作りを意識してきました。その結果、当行への理解が十分ではなかった方にとっても、志望度を高めるきっかけになったのではないかと感じております。
もちろん、エリアを問わず採用イベントへの出展数を増強したなど地道な努力もありますが、それだけでは限界があります。効率的かつ効果的にtalentbookを活用したからこそ、全体的な成果につながったのではないでしょうか。
──キャリア採用ではいかがでしょうか。
石渡さん:キャリア採用では、2024年度は前年度比2倍の採用計画を立てていましたが、2024年の12月時点で計画数に到達しました。こちらにもさまざまな成功要因があるものの、最終的な意思決定の場面で、候補者が当行で働くイメージを持てるかどうかの判断材料として機能していると感じています。
清川さん:面接の場面でも、応募者の方から「talentbookが業務理解に役立った」という声を多くいただいています。私自身も面接を担当することがありますが、記事をもとに具体的な質問をする方が増え、コミュニケーションの質が向上していると実感しています。
──talentbookを導入して良かった点、助かっていると感じる点を教えてください。
石渡さん:最も助かっているのは、採用チームのマンパワーが限られている中でも、タイムリーな情報発信ができる点です。従来の発信方法では、企画から取材、撮影、公開まで半年近くかかりましたが、talentbookでは1.5~2か月程度で公開にたどり着きます。制作期間を大幅に短縮できるため、変化する採用ニーズや発信内容の調整にも迅速に対応できるようになりました。
さらに、talentbookの営業担当者の方からの定期的なフィードバックや、課題に基づく記事企画のアドバイス、他社事例の情報提供など、手厚いサポートにも助けられています。加えて、動画制作やSNS運用など幅広い施策を提案してもらえる点も、大きな魅力の一つです。
──最後に、今後の展望をお聞かせください。
清川さん:採用ブランディングの強化は引き続き重要なテーマです。当行は中期経営計画のもと、外部評価の向上に取り組んでおり、日経統合報告書アワードでグランプリを獲得するなど、着実に成果を上げています。採用においても、学生からより「入りたい」と思われる会社をめざしていきます。
また、当行の業務は、持続的な地域社会の発展に貢献できるやりがいのある仕事です。キャリア形成を後押しする制度も充実しており、働きがいのある会社だと自負しています。こうした魅力を、学生や転職希望者の方々に正しく伝えるため、多様なコンテンツを活用しながら、地道かつ多角的に発信していきたいと考えています。そのためにもtalentbookの活用をさらに強化していきたいですね。
※記載内容はインタビュー当時(2025年2月)のものです
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